フリーランス1年目は「手続きと備え」で差がつく
会社を辞めてフリーランスエンジニアになると、今まで会社が代行してくれていた手続きが、すべて自分の仕事になります。結論から言えば、1年目にやるべきことは「保険・年金の切り替え」「iDeCo」「領収書の保管」「確定申告」「貯金」の5つです。
どれも地味ですが、放置すると期限切れの追納・払いすぎた税金・収入ゼロ期間の生活苦という形で確実に跳ね返ってきます。この記事では、フリーランス経験のある現役エンジニアの視点で、優先度の高い順にランキング形式で解説します。
この記事でわかること
・フリーランスエンジニア1年目にやるべきことTop5
・各手続きの期限と手続き場所の一覧表
・老後資金・確定申告など「会社員時代にはなかった義務」への対処
・突然の契約終了に備える貯金の目安
フリーランスエンジニア1年目にやるべきことTop5
1位:国民健康保険、国民年金保険への加入
フリーランスエンジニアは「国民健康保険」と「国民年金保険」への加入義務があります。
退職したらすぐに加入手続きを済ませましょう。
- どこで手続きをすれば良いの?
-
自宅の区の区役所保険年金課です。
- いつまでに手続きをすれば良いの?
-
健康保険の資格喪失日から14日以内です。
2位:iDeCoを始める
国民年金の受給額は満額でも月6万円台にとどまります(金額は年度により改定されます)。
そして個人事業主に退職金はありません。
これだけで老後の生活をまかなうのはかなり無理があります。
自分年金の計画が必須です。
iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)は、国が推奨している私的年金の制度です。
自分で年金を積み立てられるだけでなく、掛金が所得控除の対象になるといった税制面のメリットもあります。なお、拠出できる上限額や制度の細部は年度によって見直されるため、始める前に公式情報を確認しましょう。
まずは自分が老後幸せに生きていくために必要な金額を算出しましょう。
そして毎月いくら貯蓄していけば達成できるかを計算しましょう。
その額をiDeCoに入れておけばとりあえずOKです。
3位:領収書を整理しておく
フリーランスエンジニアは確定申告の義務があります。
確定申告には領収書が必要です。
個人事業主になったその日から全ての領収書を保管しておきましょう。
また、個人事業主は思いの外経費になる出費が多いものです。
「これは経費にならないだろう」と自己判断で捨てず、念の為全ての領収書を保管しておくことをお勧めします。会計ソフトに日々入力する習慣をつけておくと、申告直前に地獄を見ずに済みます。
4位:確定申告をする
フリーランスになってから迎える2〜3月には確定申告が必要です。
・国民健康保険:○○○○○円
・国民年金保険○○○○○円
・交通費○○○○○円
・接待費○○○○○円
・雑費○○○○○円
・医療費○○○○○円
上記のように使った経費をまとめたら、税務署へいけばOKです。
確定申告が初めてである旨を伝えれば丁寧に案内してもらえます。
予約をとっておくとスムーズです。オンライン申告(e-Tax)も選べます。
5位:十分な貯金をしておく
フリーランスエンジニアは急に収入が途絶えるリスクと常に隣り合わせです。
・実力不足による契約終了
・体調不良による契約終了
・次の案件がなかなか見つからない
上記以外にも、エンジニアに非がなくても契約終了となるケースがあります(詳しくはフリーランスが突然クビになる理由Top5)。
常に収入が途絶えた場合を想定し、最低でも月収3ヶ月分の貯蓄は用意しておきましょう。
年収分の貯蓄があればなお安心です。
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1年目にやるべきこと一覧表【期限・場所つき】
| やること | 期限の目安 | 手続き場所 |
|---|---|---|
| 国民健康保険・国民年金への加入 | 資格喪失日から14日以内 | 市区町村役場(保険年金課) |
| iDeCoの開始 | 早いほど有利 | 証券会社・銀行等 |
| 領収書の保管・整理 | 開業初日から常時 | —(会計ソフト推奨) |
| 確定申告 | 例年2〜3月 | 税務署 または e-Tax |
| 貯金(月収3ヶ月分〜) | 常時 | — |
迷ったらこの表を上から順に潰していけばOKです。1位の保険・年金だけは期限が短いので最優先で動きましょう。
まとめ|手続きは「攻めの案件探し」とセットで
- 1位:国民健康保険・国民年金への加入(14日以内・最優先)
- 2位:iDeCoで自分年金づくり
- 3位:領収書は開業初日から全部保管
- 4位:確定申告(初回は税務署で相談しながらでOK)
- 5位:月収3ヶ月分以上の貯金で収入断絶に備える
フリーランスエンジニアは収入が高い分、リスクや必要な手続きも多いです。とはいえ、万全の対策をしておけば恐れる必要はありません。フリーランス特有のリスク全体像はフリーランスのリスクTop6で整理しています。
そして守りと同じくらい大事なのが、案件を切らさない攻めの体制です。「案件の切れ目が収入の切れ目」にならないよう、フリーランスエージェントには複数登録しておき、契約中も常に次の案件情報が入ってくる状態を作っておきましょう。営業・単価交渉・契約手続きを代行してもらえるので、1年目こそ利用価値が高いです。案件選びの失敗パターンはフリーランス転職でやってはいけないことTop5もあわせてどうぞ。
よくある質問(FAQ)
Q. 開業届は出さないといけませんか?
事業を始めたら税務署へ開業届を提出するのが原則です。提出期限や書式などの詳細は国税庁のサイトで確認してください。あわせて青色申告の承認申請をしておくと、控除などの税制メリットを受けられます(要件・金額は年度により変わるため公式情報を確認しましょう)。
Q. 会社員とフリーランスで保険・年金はどう変わりますか?
会社員の健康保険・厚生年金から、国民健康保険・国民年金へ切り替わります。保険料は全額自己負担になり、将来の年金額も厚生年金より少なくなるのが一般的です。だからこそiDeCoなどの自助努力が重要になります。フリーランスと会社員の違い全般はフリーランスのメリット・デメリットで解説しています。
Q. 貯金が貯まる前にフリーランスになってしまいました。どうすれば?
まずは支出を固定費から見直しつつ、案件を切らさないことに全力を注ぎましょう。フリーランスエージェントを複数併用して次の案件候補を常に確保しておけば、収入ゼロ期間を最小化できます。それでも不安が大きい場合は、一度正社員に戻って貯蓄と経験を積む選択肢もあります(フリーランスになってはいけない人Top3)。
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